コラム

木と生きる。KIGâRUメンバー、青梅の森で林業体験!

木と生きる。KIGâRUメンバー、青梅の森で林業体験!

KIGâRUメンバーは先日、青梅市成木にある中島林業さんの森で林業体験に参加してきました!
KIGâRUでも多く取り扱っている国産木材。
普段は製材された板の状態で見ることが多いですが、日本の山の木がどのような目的で植えられ、どのように育ち、どのような運命をたどるのか、その過程を体験を通して学んできました!

成木の森へ

2月上旬、気温0℃の青梅駅に集合し、そこから車で10分ほどの「成木の森」へ。
お世話になったのは、先祖代々の山を所有する自伐林家の中島林業の中島大輔さんです。
今回は当社から林業修行に行っているスタッフの作業風景のお披露目を兼ねた林業体験でした。

体験会は円陣になって自己紹介からスタート!
座学では、当社から修行に行っているスタッフが主に進行を担当します。

林業に携わることになったきっかけや、携わって初めて知った苦労について話しているスタッフを見て、KIGâRUメンバーも成長を感じました!
それから東京の林業の歴史と森を健康に保つためには適度な間伐作業が必要だということ、伐採の理由について学びました。

この後、実際に見学する枝打ちについても学びました。
枝打ちを適切な段階で丁寧におこなっていくことで木材の節がなくなります。節のない木材は無節材と呼ばれ、見た目が美しいので付加価値が高くなります。
実際に枝打ちの有無やタイミングでどんな「節」ができるかを木の枝や丸太を使って解説していただきました。

山へ出発!

座学の後は、ヘルメットと軍手を装着し、山道を15分ほど登って、実際に伐採が行われている場所へ移動しました 。普段デスクワークが多いメンバーにとっては、運動不足を痛感する場面もありました(笑)

現場では、自動枝打ち機「EDDY」の試用運転を見学しました。「EDDY」には、GPSが搭載されており、枝打ち箇所の履歴を残すことができるそうです。
林業でもIoT化が確実に進んでいることを知り、驚きました。

手の届く範囲の枝をのこぎりで枝打ちする体験も行いました 。普段は体験することがない作業に無心でのめり込み、中々現場から離れないメンバーもいました(笑)

その後、竹藪を抜けてさらに15分ほど山を登って、次の現場に向かいます。
道中、杉や檜の違いや下草の有無による保水力の違いなどを学びながら、小型重機が通れる程度の細い作業道を進みました 。まだ作ったばかりの道は、歩くと土がフカフカして気持ちよかったです。

修行中のスタッフによる高所の枝打ちの実演では、手動の装備を足と手で器用に操り、6mほどの高さまで登って枝打ちを行っていました。高所での作業をしている様子はすごいなと感じ、自然と拍手が沸き起こりました 。

伐倒体験では、中島さんから「どの木を間伐するとよいか」「伐った木がどの方向へ倒れるか」といったクイズが出され、みんなでであーでもない、こーでもないといいながら、1本の木を選定しました 。
安全に搬出できるかを考慮しながら木を倒す方向を決め、メンバーの二人がのこぎりで受け口、追い口を切り、中島さんの合図で一斉に引っ張ることで伐倒に成功しました !
全員で引いてもなかなか倒れず、まるで絵本の「大きなカブ」みたいな様子で引っ張るのは一体感があって楽しかったです。

伐倒したばかりの木は、瑞々しくずっしりとした重みがあり、爽やかな香りにも感動しました 。木を搬出しやすいように枝払いをし、2人1組で軽トラまで斜面を登りながら運ぶ作業では、寒さで凍えていた体の体温が一気に上がりポカポカするのを感じました。

昼食には、おむすびと豚汁、焚き火で作った焼き芋など、自然を感じる食事を楽しみました。普段の生活では感じる事の出来ない経験に、ストレスから解放されたというメンバーも!

午後には、伐採した丸太をお土産用にのこぎりで切ったり、木の皮を剥く体験を行いました。
伐採したばかりの木は水分量が多く触ると濡れているのかと思うほど瑞々しく、木の香りをダイレクトに感じることができます。
つるんときれいに皮がむけるので、楽しくて夢中になってしまいました!

学んだこと、感じたこと

風の音、葉が擦れ合う音、川のせせらぎ、フカフカの土の香りなど、五感で森の息吹を感じ、心身ともにリラックスすることができました。
普段とは違う環境の中、慣れない山登りや道具を使った作業は緊張感もありましたが、皆で力を合わせて仕事をする楽しさも同時に体感。
実際に目にすることで理解が深まることも多く、木材や日本の森林、林業について、新しく興味を持つきっかけにもなりました。

講義の中では、木材市場で売れるのは曲がりや腐れなどを抜くと、根本から梢の先までの内、半分程度の丸太が市場に行けばよい方であることや、死に節と生き節の違い、間伐する木材を選ぶ基準など、木材に関する知識を深めました。
KIGâRUで取り扱っている木材もどのように伐り出されているのか、板目、柾目の違い、年輪の形成過程など、実際に丸太を見ながら聞けたので非常に勉強になりました。
また、竹林の脅威や、東京の林業の歴史と衰退の原因など、林業が抱える課題を改めて認識し、これから発展させるためにはどうすれば良いのか、みんなで考えていけたらと思います。

KIGâRUにできること

今回の体験を通して、林業の現状や課題、そして自然の恵みや大切さを改めて認識したKIGâRUメンバー。
近年、林業の担い手不足や高齢化が深刻化する中、自伐型林業という新しいスタイルが注目されています。
KIGâRUでは、自伐型林業を通じて森林、林業を元気にしたいという思いの元、森林にお金を還元するため、自伐型林業との連携を推進しています。

青梅の森での林業体験は、自然の恵みや林業の重要性を再認識する貴重な機会となりました。
この体験をきっかけに、多くの方々が森林に関心を持ち、持続可能な社会の実現に向けて共に活動していきます。

今回の体験でお世話になった中島林業さんは、OmeForestoryという組織で青梅の木を使ったパーソナルメイド家具の製作も行っています。
伐採した木がどのように家具になるのか、ぜひウェブサイトをご覧ください。

筆者:きやま

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