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国産木材と暮らす。もっと森を身近に感じてみませんか?

国産木材と暮らす。もっと森を身近に感じてみませんか?

1955年に木材輸入の自由化が始まって以降、建築やDIYの現場では長らく輸入木材が使用されてきました。しかし近年では、再び国産木材を利用しようという動きが見え始めています。

なぜ今、国産木材の利用に注目が集まっているのでしょうか。国産木材で作られた建築物や家具などは、私たちの暮らしにどんな彩りを添えてくれるのでしょうか。

この記事では、国産木材を取り巻く背景や、再び注目されるようになった理由、価値ある利用の方法などをお伝えします。

国産木材の利用が注目されるようになった背景

林野庁が公表する「木材供給量及び木材自給率の推移」によると、1955年に木材輸入の自由化が始まって以降、国産木材の利用(木材自給率)は低下傾向にありましたが、2005年ごろから再び自給率が高まる兆しを見せています。

このように、国産木材の利用に再び注目が集まるにはいくつか理由があります。

国内に伐採適齢期の木が増えたから

木材輸入の自由化は、戦後の復興や高度経済期の建築ラッシュで木材の需要が高まったことをきっかけに行われました。当時の国内の森林には需要に耐えうるだけの十分な量の木が生えておらず、植林にて育つのを待っている状態でした。木が育ち、木材として使用できるまでにはおよそ50〜60年かかります。よって、近年まで国産木材は使いたくても使えず、輸入材に頼る必要がありました。2020年代に入り、国内の森林の木は樹齢50〜60年の伐採適齢期を迎えています。

そこで、再び自国の木材で自国の需要をまかなおうという動きが起こり、2010年には「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律(現:脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律)」が制定されました。これにより、公共も民間も国産木材の利用推進に大きく舵を切ることになります。

国産木材の利用は地域の森林保全につながる

「木材生産のために国内の木を大量に伐採したら、また木が無くなったり、環境破壊につながるのでは?」という疑問を持つ方も少なくないはずです。これに関しては、後述する「新しい林業の形態」により、森林を守りながらも必要な木材を切り出すことができるようになってきました。

それよりも深刻なのは、人の手による管理がされない放置林が国内に数多くあることです。管理がされず、木が生えっぱなしで密集している森林には、日光が差し込みづらくなります。すると、新たな木の生育に影響が出てきます。土の中に木の根が張りにくくなり、大雨等で地滑りが出やすい地盤の脆さにもつながります。

こうした状況の森林が、日本国内には増えてきました。実は国産木材の利用を促すことは、「適切な量の木材を切り出し、国内の森林を保全すること」につながるのです。

新たな林業形態の登場

国産木材の利用に注目が集まるもう一つの理由に「小さな林業」と呼ばれる「自伐型林業」の登場があります。自伐型林業とは、少人数・小型重機で木を定期的に間引く作業のことで、前述した国内の森林保全と非常に相性の良い林業形態です。

従来型の林業は、大人数・大型重機で一度に多くの木を伐採するため、大きな経営体でないと維持できない側面がありました。自伐型林業の場合、従来型の林業に比べて少人数で経営が可能な規模で林業を行うため、人口減少が叫ばれる昨今では、よりサステナブルな手法として注目されています。

国産木材の利用に注目が集まる背景には、時代の変化と共に移り変わる木材の需要や法律、国内の森林保全の状況や課題、それを解決するための新たな林業の登場など、いろいろな要素が関わっています。

しかしながら、実際に国産木材が使われなければ、木材自給率が上がることはありません。やはり私たち自身が国産木材に対して、食べ物と同じように「自分の国のものだと身近に感じてほっとする」と感じているからこそ、木材自給率が徐々に回復しているのではないでしょうか。

国産木材の特徴と流通経路

四季があり、夏と冬で寒暖差が激しい日本の環境下で育った国産木材は、年輪の幅が狭く美しい木目が出るのが特徴です。最も生産量の多いスギをはじめ、ヒノキやケヤキなどの種類があり、それぞれのナチュラルな色合いも好まれる傾向にあります。

一方で、輸入材に比べて流通量が少なく、とりわけ一般消費者が木材購入の場所として利用するホームセンターなどでは取り扱いがない場合もあります。

伐採適齢期を迎えた国産木材を有効活用するための流通経路の整備が急がれます。当ショップKIGâRUは、プロの方からご家庭でDIYを楽しむ方まで気軽に国産木材を手に取っていただけるよう「オンラインホームセンター」のコンセプトでさまざまなアイテムを取り揃えています。

国産木材の活用事例を紹介

ここからは、国産木材がどんなシーンで活用されているのか、いくつか事例をご紹介します。

①公共施設の建材として

これまで鉄骨のイメージが強かった公共施設の建材に、国産木材が使われている事例があります。例えば江東区立有明西学園では、校舎を国産木材により木造化しました。山梨県のスポーツ施設である富士ウッドストレートでは、山梨県産スギ材を天井と壁に使用しています。

※上記の事例は林野庁資料より紹介しています。

②保育園や認定こども園の木質空間化

木との触れ合いを通じて森林の大切さを学ぶ「木育」の観点で、保育園や認定こども園の木質空間化が進んでいます。

国産木材を使った机や椅子、おもちゃに日常的に触れ、親子ともに国内の森林資源の豊かさを感じてもらう取り組みが行われている事例があります。

③国産木材を使った“ほっとする”内装

高温多湿な日本の風土に適応している国産木材は、通気性や調質性、断熱性に優れており、消臭・抗菌効果も高いのが特徴です。よって近年は、内装材としても高く評価されています。

木が持つ温かみに加えて、香りによるリラックスや集中力の持続効果なども期待できます。居住空間を木質化することで、身近に自然を感じることができ、心身ともに豊かさを享受できるでしょう。

④身近なDIYの材料として

国産木材は、DIYの材料としてもおすすめです。美しい木目が魅力であることから、木材の表情を楽しみながらもオリジナルの家具を作ることができます。

例えば、国産木材の大きな一枚板を使ってテーブルや棚を作れば、それはたちまちお部屋の主役級の存在になるでしょう。

特に針葉樹(スギ・ヒノキ・カラマツ等)は比較的柔らかく加工がしやすいため、DIY初心者の方にも扱いやすい木材です。

当ショップKIGaRUでは、国産木材の材料のみならず、組み立てが簡単なDIYキットも販売しています。ぜひご活用ください。

国産木材を楽しむならKIGaRUにお任せください

国産木材の利用が近年進む背景には、木材需要の変化や法律、国内の森林が持つ課題などさまざまな要因が関係しています。

特に、豊かな森林資源を守る観点で言えば、今は樹齢50~60年の伐採適齢期を迎えた木が全国各地の森林に生えており、「切って、使って、植え替えるサイクル」を作るタイミングです。私たち一人ひとりが、日々の暮らしの中で国産木材の温かみや風合いを楽しむことが、豊かな森林を保つことにつながります。

普段は都市部に住んでいる方も、ふと、自然の温もりに触れたくなる時があるのではないでしょうか。やはり私たちの心には「身近な自然に触れることの楽しみや喜び」を感じるセンサーがついているはずです。

国産木材に触れること、国産木材を使って何かを作ってみることは、そんな楽しみや喜びを思い出させてくれるきっかけになるかもしれません。

当ショップKIGâRUでは、DIY初心者の方からプロの方までがご利用いただける、さまざまな国産木材を取り揃えています。

木とともに暮らす体験を、ぜひKIGâRUから始めてみてはいかがでしょうか。

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