【自伐型林業を応援】人と森が共存する「サステナブルな森」を目指して
サステナブルな林業である「自伐型(じばつがた)林業」をご存知でしょうか?
自伐型林業は「小さな林業」とも呼ばれており、所有者自らが森を管理し、小規模の伐採を繰り返す方法です。
小規模な林業のため初期投資が少なく、少人数でも施業ができることから、担い手不足の解決につながる可能性があり、日本の林業が抱える課題の解決策として注目されています。
この記事では、自伐型林業とは何か、現行の林業との違いや、自伐型林業から生み出される木材の価値について解説します。
サステナブルな林業「自伐型林業」とは?現行林業との違い
自伐型林業とは、森林の所有者自らが森林の施業や管理を行う自立・自営の林業です。
特徴として、自伐型林業では小規模の範囲内を定期的に伐採する「間伐(かんばつ)」を行います。そのため環境への負荷を抑え、生態系豊かな森づくりにつながります。
現行の林業とどのような違いがあるのか、ここからさらに詳しく解説します。
所有者・経営者について
現行林業は森の管理・伐採・出荷などの作業を経営体から外部企業に委託する形で行います。それに対し自伐型林業は、基本的には森の所有者が経営や施業を自らの手で行います。現行林業に比べると小規模な事業であるため、家族経営や兼業も可能です。
伐採方法について
現行林業では、大規模重機を使って伐採を行いますが、自伐型林業は現行林業に比べて少人数、小規模重機で森林を定期的に伐採する「間伐」を行います。小分けに木を切るため、間伐せずに残った木は樹齢を重ねることができます。
生産量について
間伐が中心の自伐型林業は、現行林業に比べて木材の生産量は少なめです。ただし、同じ山から少量ずつ、定期的に木材を生産できる傾向があります。
自伐型林業は森林経営の新たな形
自伐型林業は、日本の森林経営に適していると言われています。その理由は、森林の地形や環境、そして地域課題と自伐型林業の経営スタイルがマッチしているからです。
担い手不足の解決策として
日本の山は複雑な地形をしている場所が多く、森林作業のスペースや木材運搬に用いる林道の確保が難しいケースがあります。そのため、大型重機を使った伐採では作業の効率性と利益性に問題があり、専業かつ長期的に経営することに対して消極的な森林所有者が多いのが現状です。
自伐型林業は、小規模な林業のため少人数でも施業でき、副業・兼業も可能なことから、継続性の高い林業として従事者が増えるのではないかと期待されています。
防災対策
自伐型林業は、防災対策にも貢献します。
大規模な伐採により土壌を弱めることがないため、災害に強い森林づくりにつながります。また、小規模重機で行う間伐が中心の自伐型林業は、大型重機を通すような幅広の作業道が不要となります。これも土砂災害のリスクを減らすことにつながります。
移住・定住の促進
少人数、小規模で施業できる自伐型林業の登場は、林業参入へのハードルを下げたとも言えます。中山間地域を擁する地方自治体は、これを移住定住促進の機会として捉え、Iターンの受け皿としてPRするケースも出てきました。
代表的なのが、高知県佐川町です。佐川町は自伐型林業と「地域おこし協力隊制度」を組み合わせ、東京などの都心から移住者を募り、林業の担い手を増やす施策を展開しています。
自伐型林業は地方移住の新たな選択肢としても注目されています。
参考:https://www.city.kochi.kochi.jp/deeps/01/010999/renkei-nidankaiiju/special_list/single11.html
自伐型林業から生み出された国産材の価値
自伐型林業から生み出される国産材を使った家具を選ぶことは、日本の森林保護や地域経済の活性化を応援することにつながります。
価値はそれだけではありません。自伐型林業で長い時間をかけて丁寧に育てられた木は、高品質な木材となります。自然な形状や木目が美しく、ダイニングテーブルの天板などに用いればお部屋全体を引き立てられます。
自伐型林業を応援することは、豊かでサステナブルな選択と言えるでしょう。
KIGâRUは自伐型林業を応援しています
KIGâRUを運営するファーストウッドグループは、国内で最も木材を使う企業の一つとして、自伐型林業に貢献する責任があると考えています。
自伐型林業を営む山主へのリターンを増やし、健やかな森づくりに少しでも貢献するために、国産材の積極的な活用を行っています。
当ショップでは、国産材をお求めの方に気軽に購入いただけるよう、さまざまなアイテムを取り揃えております。
自伐型林業から生まれた木材や、それを活用したアイテムを見つけたら、日本の持続可能な林業を応援するエシカルな選択肢として、ぜひ取り入れてみてください。